同性婚が認められないのは違憲と初めて判断した札幌地裁判決を受け、原告らは17日、「夢のようだ」「良い判決を出してもらえた」などと喜びをあらわにした。
同性婚否定は「違憲」 法の下の平等に違反―初判断、賠償請求は棄却・札幌地裁
地裁前では「結婚の平等へ大きな一歩」と大きく書かれた紙が掲げられ、駆け付けた支援者らから拍手が湧き起こった。原告の40代男性は「涙が止まらなくなった」と語った。
札幌市内で記者会見した原告側の代理人弁護士は「(違憲判断を)初めて示した点は画期的で、原告の訴えを真摯(しんし)に受け止めた」と判決を高く評価。一方、国の責任を認めなかった点は「同性カップルの権利実現を先延ばしにするもので残念」と断じた。
国会が正当な理由なく、立法措置を怠っているとする立法不作為については「判決は違憲状態の放置を容認したものでなく、法改正に一刻の猶予もない」と指摘。今後控訴する方針を示した。
原告の一人で、同性カップルを公的に認める「パートナーシップ制度」を利用する20代女性は「結婚できないことで生きることを迷う人もおり、勇気や希望を与える素晴らしい判決」と歓喜。他地裁で進む同様の訴訟に「プラスの影響がある」と期待した。
パートナーと約15年間同居するという原告の別の40代男性は「私たちが勝ち得た一歩を後退させるようなことはしてほしくない」と切実に話した。
時事通信